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Channel: アクセスジャーナル
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<復活!!>『田沢竜次の昭和カルチャー甦り』第11回「コンビーフの『枕缶』販売がこの春終了に」

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 先日、ラジオを聴いていたら、ノザキのコンビーフが、この春からこれまでの缶詰タイプ(枕缶)を終わりにして、アルミ箔と樹脂フィルムのタイプにするという話をしていた。 これは結構、衝撃的な話である。ノザキのコンビーフというと、台形の缶詰に牛の絵柄で子どものころからお馴染みのだ。 開ける時は缶切りを使わない。缶の横にひっついている巻き取り金具で、クルクルクルとやっていくとパカンと開いて中身のコンビーフがビロンと登場する。 こちとら子どものころから、あのクルクルと巻き取るのが大好きだった。コンビーフってふだんはあまり食べないけど、ほぐしてキャベツや玉ねぎと一緒に炒めて食べると、なんだか昭和のアパート暮らしの若者がたまに奮発するときの感じでグッとくる。友達のアパートに行って部屋の隅にこのコンビーフがあったりすると、「やったぞ!」てな気分になったもんだ。昔は、肉系缶詰のベスト3といったら、牛肉の大和煮、鯨肉の大和煮、コンビーフと決まっていたからね。 このクルクルがなくなって、そのままカパッというのは便利なようであるが、なんとも味気ない。それはペットボトルで飲むラムネ、コーラ、サイダーみたいなもんで、あれはやっぱりガラスのビンでなくてはあかんよ。特にラムネのガチガチッとしたビンにガラス玉をブシュッと押して飲むのとペットボトルを比べたらもう美味さが全然違うぞ。コーラも昔の自動販売機でお金を入れるとビンがドシーンと落ちてきて、あの独特な手ざわりと重さがあるおかげて美味さもアップしたってわけさ。 缶詰も同じで、まず見た目、特にコンビーフは大和煮みたいに丸くではダメで、あの台形が良いのだ。それから手に持ったときの冷たい手ざわりとズシリ感、そしてジワジワと進む開けるプロセス。今、普通の缶詰でもリングトップですぐに開けられるけど、缶切りタイプのキコキコやって蓋をグイーンとやるあの実感も同様に捨てがたいね。 さてノザキのコンビーフでもう一つ、忘れられないシーンがある。 ショーケンと水谷豊の共演で高く評価されたテレビドラマ『傷だらけの天使』の毎回のオープニング(上左写真)である。

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