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<連載>宝田陽平の兜町アンダーワールド(743)「登録取消になったーー東郷証券のその後」

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 以前、そのデタラメぶりを書いたが、今年2月に証券取引等監視委員会による強制調査が入り、6月には実質的経営者の林泰宏被告(冒頭右写真)らが金融商品取引法違反(損失補てん)で逮捕(7月起訴。脱税で追加逮捕・起訴)となり、ついに8月9日付けで金融商品取引業者としての登録取り消しになった「東郷証券」(東京都港区。吉本俊二代表)−−−営業停止が効いて今年6月末の自己資本利率は151・7%まで低下。これ以上低下すると顧客の預かり資産を返金できない事態になるため、早急に譲渡先を探す必要に迫られていた。 そして運よく「岡三オンライン証券」が東郷証券の譲渡を引き受けることとなった。 独立系の準大手証券「岡三証券グループ」(8609。東証1部。東京都中央区)傘下の中核、対面主体のグループ会社「岡三証券」でないのがミソだ。 かつて準大手証券(新日本、勧角、和光、山種、岡三、ユニバーサル、東京)といわれた会社は岡三を除いてすべて消えてしまった。岡三のしたたかさが分かる。 岡三には系列の証券会社がいくつかあるが黒字は必達。他社の例えばみずほ証券でいえば、系列証券の社長は2〜3年で交代するから改革はまず不可能だ。これに対し、岡三の場合は派遣された者が長年社長を務める。 東郷証券は市場デリバティブ取引(「クリック365」と「クリック株365」)の事業を岡三オンライン証券に譲渡する。岡三オンラインは金融当局の認可を受けて対面型サポートコースを新設。東郷証券の営業マンの顧客をここで引き継ぐことになる。

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