先週の『日経ビジネス』(2月11日号。*筆者は発売中に原稿を入れていたが、編集部の都合で掲載が遅れた。すいません)が1980年代のバブル紳士「四天王」を特集していた。「秀和」の小林茂、「EIEインターナショナル」の高橋治則、「第一不動産」の佐藤行雄、それに「麻布建物」の渡辺喜太郎の各氏。そして、いまも唯一健在な麻生建物の渡辺氏のインタビュ−も掲載していた。 御年84歳。かつての容姿と比べるとさすがに時代を感じるが、記憶力は良さそうだ。詳細は同誌をご覧いただきたい。 筆者がなぜこの記事を話題に取り上げたかというと、このなかのある人物とはお会いしたことがあるからだ。平成も後3か月で終わるこの時期、昭和のあのバブル時代を振り返るのもいいだろう。 その前に、四天王について少し付け加えておく。 当時の不動産バブル紳士は、たいてい並行して株もやっていた。 EIEの高橋氏は、未だに仕手筋、増資マフィアとして力のあるワシントングループの河野博晶氏と同じ事件絡みで逮捕されたことがある。その河野氏と組んでいて、サウナで亡くなった。 一方、第一不動産の佐藤氏は、あのピケンズ氏による小糸製作所株買い占めに噛んでいて、バブル崩壊後「株をやって(その儲けが)なかったらうちもとっくに倒産していた」と述べていた。もっとも、その株も不動産に続いて暴落し消えてしまったのだが。 また、秀和の小林氏も東京日産自動車販売、忠実屋、いなげやなどの買い占めをしていた。 本題に入ろう。
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